物忘れは改善できる!日常生活でできる脳を刺激するコツを3つご紹介
人間の記憶力のピークは20代。しかし脳全体の知力は死ぬまで伸び続けます。ただしそのためには脳を甘やかさないことが大事。「食事」「運動」「暮らし方」の3要素から、日常生活でできる脳を刺激するコツを紹介します。
コツ1:不飽和脂肪酸やブドウ糖などを含む食事で改善
食事で改善する方法としては、青魚や大豆に含まれる不飽和脂肪酸が有効ですが、ほかにも脳のエネルギー源となるブドウ糖、細胞の新陳代謝に必要なアミノ酸などをとることが必要です。悪いイメージのコレステロールも実は必要不可欠のもの。
要は、毎日の食事の中でさまざまな栄養をバランスよく、おいしく食べることが脳の健康を保つ第一歩なのです。
コツ2:手を動かしながらできる簡単な運動で改善
手を動かしながら脳では別のことを考えさせる。そんな脳を積極的に混乱させる「健康動作」を2つ紹介します。
健康動作その1:一人じゃんけん
前頭葉と小脳の連携する動きを活性化させましょう。
- 右手はグー、チョキ、パーの順にだし、左手はそれに対して必ず勝つようにパー、グー、チョキとだす。
- 1を1回として10セット行う。
終わったら今度は左右を反対にして、左手が必ず右手に負けるようにだします。こちらも同様に10セット行いましょう。
健康動作その2:親指小指トレーニング
運動系の脳を活性化しつつ、記憶領域との連携を刺激しましょう。
- 顔の前で両手を握る。
- 右手は親指を立て左手は小指を立てる。
- 両手を握る。
- 右手は小指を立て、左手は親指を立てる。
- 両手を握る。
1~5までの動きを30回繰り返しましょう。慣れてきたらスピードを上げてみてもよいですね。
ストレスをコントロールする暮らしで改善
強いストレスがつづくと脳は疲弊します。過度のストレスを上手に受け流し適度なストレスは受け入れる「ストレス・コントロール」が大切。そのためのコツを紹介します。
朝日を浴びる
朝の光は、脳内のセロトニンという神経物質を分泌させます。セロトニンには脳全体をすっきりと目覚めさせる効果がありますので、朝起きたときにはカーテンを開けて朝日を浴びましょう。
お風呂の入り方を工夫する
夜、お風呂に入るときは、ぬるめのお湯でゆっくり温まりましょう。副交感神経が優位になり、ストレス解消になります。
好きなことに没頭する
好きなことに没頭してストレスを解消すると頭がリセットされ、脳細胞がよみがえります。気分も高まるので一石二鳥ですね。
まとめ
いかがでしたか?若いころに比べて記憶力は徐々に衰えてしまいますが、日々のちょっとしたトレーニングで現状を維持して、衰えのスピードを緩やかにすることはできるはず。ご紹介したコツを参考にして、脳への刺激を絶やさないようにしてくださいね。
田澤俊明先生
新都心たざわクリニック理事長。日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医。著書多数